働き方改革が叫ばれるている今日、少ない人員で回している会社にとっては残業時間を減らすことは非常に頭の痛いことです。しかしながら大企業は2019年から、中小企業は2020年から遵守しなくてはいけません。中小企業にとってはまだ時間的な猶予がありますが、1年がすぎるのは速いもので、事前に準備をして置かなければ間に合わない可能性もあります。当社も例に漏れず働き方改革を推し進めて行かなければなりません。

地方中小企業が抱える課題

地方の中小企業は少子高齢化による慢性的な人材不足となっている企業が多くあります。それに加えて人材の高齢化が進んでいてパソコン、スマートフォンなどのIT機器に疎い人も多くいます。デジタルデバイスに強い人材ばかりであれば、システムを導入した働き方改革は実現しやすいのですが、そう簡単には行きません。システムを導入するにしてもIT機器に疎い方でも使えるくらいシンプルでわかりやすいシステムを導入する必要があります。

また地方都市ではITに関する価値を感じていない経営者・上層部の方も多いため、ITに関する設備投資を行うための資金確保をしづらいという面もあります。もちろんITを使わない方法で残業時間を減らすということもできるとは思いますが、社員の意識改革をする必要が出てくるため、1年程度で確実に準備できるものではありません。

地方中小企業が働き方改革を成功させるためには

経営者が現状を把握してIT投資資金を確保する

最終判断は経営者に委ねられることがほとんどだと思います。その経営者を説得するためには現状の残業時間数、残業に発生しているコスト、システムを導入したときの削減想定額を数値として見せて理解してもらうよりほかないと思います。その削減額がシステムの導入コストより低いことを提示できれば設備投資していただける可能性が高まります。

シンプルでわかりやすいソフトを導入する

どんなに良いものであっても使う人が使いこなせなければシステム導入は失敗に終わります。特に地方都市では社員の高齢化が進んでいるため、文字が小さい、ボタンが分かりづらいとなるとシステムの導入はそこで頓挫してしまうこともあります。システムの選定はITに強い若手社員がするかと思いますが、若い人だけでなく高齢の方にも見て判断を委ねると良いと思います。

導入に適しているシステム・サービス

会計システム

会計システムは多くの会社で導入されていますが、クラウドシステムを導入することで銀行口座、クレジットカード、電子マネーなどの取引データを自動で取り込むことができたり、OCR機能を使った領収書の自動取込などができるようになります。人が手入力でする時間を大幅に省くことで作業効率を上げます。入力者はチェックと修正作業に専念することができます。

給与システム

給与もシステムを適切に選択することでその年度に合わせた税金計算、保険料計算、年末調整計算なども自動でできるシステムを導入することで無駄な手動計算の手間を減らすことができます。また勤怠管理システムと連動する給与システムを選ぶことで勤怠情報の自動取込なども行うことができます。

バックオフィスの外注化

どうしても出てくるデータの入力作業などは入力が得意なプロに外注してしまうことも一つかもしれません。その方が人件費を抑えることができます。作業範囲のすり合わせは必要ですが、今後外だしできるような業務は外注してしまうことも視野に入れていく必要があるでしょう。